理系・医療分野で女性の活躍を増やすには? 淡路、多文化共生フォーラムで記念講演
アジア太平洋地域の多文化共生について考える「アジア太平洋フォーラム・淡路会議」(五百旗頭真代表理事)の国際フォーラムが4日、淡路市夢舞台の淡路夢舞台国際会議場で開かれた。「SDGs(持続可能な開発目標)と社会の変革」をテーマに、臼井恵美子・一橋大経済研究所教授らが記念講演。約130人の会場参加に加え、オンラインでの視聴もあった。
臼井教授は「さらなる女性活躍を目指して-理系・医療分野において」と題し、医療分野で「長年、外科系診療科の男性比率が非常に高い状況だ」と報告。一方で、2004年度に研修医が複数の診療科を経験できる新制度が導入されたのを機に、女性医師が初めて属する診療科として外科系を選ぶことが増えたといい「キャリアの中堅段階までは、男女差が縮小傾向にある」と指摘した。
理系分野では、高校1年時点で女子生徒は文系志望が多いことが分かるアンケート結果を紹介。「理系に進む女子を増やすには、小中学校で理科教育の充実が必要だ」と強調した。
また、胡永泰・米カリフォルニア大デービス校経済学名誉教授も、SDGsの17の目標を活用し、新たな冷戦と地球温暖化を止めるための日本の国際的役割について記念講演した。